アナリスト評価に一喜一憂する米国ベンダ

私は、米国でITインフラ製品を担当していますが、米国市場の特徴の一つに「アナリストの影響力が非常に強い」ということが挙げられます。

そのため、米国市場のマーケティングチームにとっては、アナリスト・リレーションズ(アナリストとの関係管理)が非常に重要な作業になっています。

本日のエントリでは、この特徴をよく表してくれている面白いビデオを見つけましたので、ご紹介したいと思います。少し、アメリカでのマーケティング活動の雰囲気が伝われば面白いかなと思い、書いてみました。


ビデオの内容は、米国のアナリストファームの中でも屈指の影響力を誇るガートナー社のマジック・クアドラント(MQ)で、よい評価を得られないクラウド製品のアナリスト・リレーションズチームに、「総統」から檄が飛ぶ、というものです。

マジック・クアドラントをご存じない方のために、ガートナー社のマジック・クアドラントの定義を引用しておきます。※特定市場指向型は、ビデオの中では「Niche Player」として出てきます。

ベンダーの位置付けを分かりやすく表現

リーダー: 現在優れた業績を挙げており、将来性も非常に高く、市場の将来の方向性を決定付けるに足る優れた才能、能力、リソースを有していることを示します。

概念先行型: 長期に渡ってパワーを維持するための実行能力を手にすればリーダーとなるビジョンを持っています。

特定市場指向型: 市場の特定領域に専念して高い業績を挙げているベンダー、または市場の需要という現実を満たす能力に欠けるため小さな市場にビジネスが制約されているベンダーを示します。

チャレンジャー: 現在は好調だが、ガートナーが考える市場の方向性に対し、ビジョンの実現に実行能力を発揮できるかどうかが明確ではないことを示します。

字幕が消えるのが速いので、一時停止を使いながら見て頂くのがよいかと思います。


もちろんパロディなので大袈裟になってはいますが、米国のベンダは、これぐらい真剣になってアナリスト・リレーションズをやっているという雰囲気を少し感じて頂けるのではないかと思います。