読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

米国で急速に進む重複排除技術の導入

重複排除(Deduplication)という技術をご存知でしょうか?

重複排除という名前の通り、「データ内に存在するムダな重複部分を排除して一つにまとめてしまう」技術のことで、米国IT市場でいま最も注目度が高い技術の一つです。

なぜ注目度が高いのか?

注目度が高い理由は、重複排除が非常に大きなコスト削減効果をもたらすからです。

例として、バックアップに重複排除を適用したケースを考えますと、典型的な運用シナリオではデータ容量を約20分の1にまで削減できると言われています(圧縮も併用した場合)。これにより装置コスト、管理コスト、電力コストなどの様々なコストを大きく削減することができます。

※重複排除についてもう少し詳しく知りたいという方には、手前味噌で恐縮ですが以下のスライドがあります。重複排除技術が出てきた背景から技術概要まで、簡単にまとめております。
JTPAギークサロン12月講演資料―SSD、重複排除のトレンドを解説 - Wataru’s Blog

米国市場ではどれぐらい広まりつつあるのか?

米国市場では、重複排除技術はキャズムを超え、急速にメインストリームに広まりつつあります。

米国のStorage Magazineが昨年9月に行った調査では、21%もの回答者が既に重複排除を使用しており、計画段階にあるものも含めると昨年の末までに採用率は41%に達するという結果が出ています。
Deduplication is the Big Success Story of 2009 - DCIG

A recent SearchDataBackup.com article shared that 21% of those users surveyed in their September 2009 Storage Purchasing intentions survey were already using deduplication in some form. Of the 79% that have not yet implemented deduplication, 26% of those have added deduplication or plan to add it yet this year bringing the total adoption rate among those surveyed to nearly 41% by year end.

プライマリ・バックアップ・アーカイブなどの様々な用途での重複排除技術を全て含めた質問となっていますから、個々の市場を見ていった場合に比べて数字が大きくなっていることは確かですが、非常に多くのユーザが重複排除技術の導入に動こうとしていることがわかります。

日本のストレージ市場を知る方は驚かれるかもしれませんが、これぐらいのスピードで米国市場は重複排除技術の採用に向かっています。

EMC/NetAppの買収合戦が物語る重複排除技術の重要性

IDCのLaura Dubois氏は、性能改善、サーバ仮想化、ディザスタリカバリなどのプロジェクトが重複排除の採用を大きく後押ししているとしています。そして何より、昨年のEMCとNetAppの間で起こった重複排除ストレージベンダ(Data Domain)の買収合戦が、重複排除技術の重要性を確認する結果となったとしています。
IDC: Storage Efficiency Demand Drives Deduplication Adoption ( - Storage )

"The tipping point for spending on deduplication solutions stems from larger projects around improving storage performance, virtualizing servers, and disaster recovery," said Laura Dubois, Program Director, Storage Software. "The importance of deduplication and the opportunities it presents were validated by the public bidding war waged in 2009 between EMC and NetApp for deduplication heavyweight, Data Domain."

EMCとNetAppの間での買収合戦については私もエントリを書きましたが、本当に凄い応酬で、重複排除技術がこの業界に与える重要性をまざまざと見せ付けてくれました。負けられないという気迫が伝わってくる戦いでした。

日本ストレージ市場は、数年くらいの差で米国ストレージ市場を追いかけているとよく言われます。日本で重複排除技術の採用が始まる時期も、もう近くまで来ているのかもしれません。