Amazonクラウドへのファイル高速転送
昨日のAVATARのエントリでご紹介した、WAN越しにファイルを高速転送することができるAspera社のFASPですが、Amazonクラウド向けに使える製品「Aspera On-Demand for AWS」というのがあるようです。
簡単に調べてみたので、以下、概要を書いてみます。FASPの性能や仕組みについては昨日の記事を参照頂くとして、ここでは課金モデルと使い方について書いてみます。
使った分だけ、という課金モデル
一月あたり$750で使い放題という課金モデルがあります。EC2上に立ち上げるFASPサーバのインスタンス数には制限はなく、いくら立ち上げても構わないそうです。Aspera社のサイトには「$25 per day (or $750 a month)」と書いてあって、もしかしたら一日あたりという使い方も可能かもしれません(恐らく無理だとは思うのですが)。一日あたりが可能なら、ぐっと使いやすくなります。
また、GBあたり$0.15という転送量あたりの課金モデルもあり、こちらを選ぶこともできます。750/0.15=5000ですので、月5TB以下の転送量であれば、こちらの方がお得ということになります。
どちらも、使った分だけ…という課金モデルになります。この料金にはサポート料金が含まれるようです。
無償クライアントを使って接続可
Aspera Connectというブラウザへのプラグインを無償でダウンロードできるようになっていて、これを使えばAsperaサーバとデータをやり取り出来るようです。
AMIが提供されている
Aspera On-Demandは、以下のスペックにてAmazon Machine Image (AMI)として提供されるそうです。
- 64-bit Fedora Linux OS
- Incorporates the Amazon Linux kernel
- SE Linux enabled
- LDAP support for user management
- Repository for automated Aspera software updates
- RAID Local disk configuration (engineered to support the fastest disk i/o)
所感
恐らく、スポット的に使うのであれば、物理的にHDDをやり取りするAmazon Import/Exportサービスの方が安く上がるとは思います。Amazon Import/Exportサービスは、基本料金$80+データ転送$2.49/hour+搬送料金と、お手ごろな料金体系ですので。
しかし、頻繁にファイルをやりとりしなければいけないケースや、地理的にAmazon Import/Exportが使いにくいケースでは、Aspera On-Demand for AWSは面白いオプションになるのではないかと思いました。